グループウェアとは

この記事を書く前に、
Microsoft365(以下、M365)かGoogleWorkspace(以下、GWS)か
みたいな記事を書こうと思ってたんですが、
そもそもM365もGWSも、グループウェアというジャンルに分類されるんですが
この「グループウェア」ってどういうもの?
ということを真面目に考えたことないなと思ったので
まずはこの記事を書くことにしました。

で、グループウェアの定義ですが

グループウェア

企業などの組織に所属する人々のコミュニケーションを円滑にし、業務の効率化を推進するためのソフトウェア

という事のようです。

確かに、Outlookのようなメーラーもそもそも社内外を問わず連絡を取るための物ですが
あの人、今何してるんだろう?というスケジュールを管理する機能もあるので
なるほど、コミュニケーションを取るシステム群なんだ
と腑に落ちたんですが、最近はそれだけではないように思えます。

M365の話もGWSの話もするとゴチャゴチャするので
一旦、私も今使っているGWSを例に考えていきますが
GWSに準備されているアプリってこんな感じです。

Noアプリの名前機能の概要M365で該当するもの
1GmailメールツールOutlook
2Meetビデオ会議ツールTeams
3Jamboardパソコン上で使えるホワイトボード(オンライン・オフライン問わず)
4ChatビジネスチャットツールTeams
5CalendarスケジューラーOutlook
6Driveクラウドストレージ。オンライン上に保存するのでどこからでもアクセス可能OneDrive
7Cloud SearchGWS内の書類を横断的に検索ができる
8Docs文書ツールWord
9Sheets表計算ツールExcel
10Slidesプレゼンテーション用ツールPowerpoint
11Formsアンケートや入力フォームを作れる
12SitesWebサイトが簡単に作れるSharePoint
13KeepメモアプリOneNote

これ以外にも細かいことを言うとTodoとかも使えるんですが、
一旦それは置いておきます。
M365とGWSの機能の違いは多少はありますが、お互いがお互いに追い付け追い越せとしているので、今は差分があってもすぐに追いついたり追い越されたりするので、機能自体についてはあまり気にする必要はないかなぁと思います。
この2社の決定的な違いはそのコンセプトだと思うのですが、それはまた別の記事に書くとして、この記事ではグループウェアとはというお話ですね。

1~6まではコミュニケーションツールとしてはイメージしやすいと思います。
この辺りはTheコミュニケーションなので
グループウェアを名乗るシステムには基本的に求められるものだと思います。
Zoomなども徐々に手を広げてきていますよね。
12なども社内サイトや社内SNSとして使う事も多いので
まさにコミュニケーションツールというイメージに近いと思います。

8~10はコミュニケーションツール?という感じですが
これはもうGoogleがMicrosoftのOfficeに対抗するために生み出されたものですので
お互いを意識するが故に生まれたものだと思います。
ただし、「対抗する」というだけではなく、コミュニケーションを取っているとそこから必然的に仕事の実作業につながることになるわけですから、皆さんが仕事で頻繁に使うツール群としての表計算や文書作成、プレゼン資料というのは実装されて当然といえば当然です。
このあたりから、純粋なコミュニケーションツールという枠から少しずつはみ出してきている感じです。

そして、11や12がここに加わることで、グループウェアは
単純にコミュニケーションを取るための物とは言えなくなってきています。
OneNoteもそうですが、GWSのKeepはシンプルなメモだけではなく
使いようによってはsansanのような名刺管理機能を担う事も出来ますし
Formに関してはアンケートだけではなく、入力画面をノーコードで作成できるという機能も持ち合わせています。

そして、機能を調べれば調べるほど
グループウェアを提供している会社は
1~6の機能群から派生する様々な業務に進出していこうとしているように見えます。
というか、利便性を向上させていくと結果的に、その他の領域を侵食していってしまうという結果になってしまうというのが正確なのかもしれません。
実際、私もお客様と話している中で、
「そこの部分を何とかしたいのであれば、新しいシステムを購入しなくても、今ご契約のGWSのFormとSheetを使えば、行けると思います」
というようなご提案をするシーンもあります。

MicrosoftはそもそもOfficeというキラーコンテンツを持っていますが
これが最近はセキュリティの観点からも、システム間インターフェースの観点からも
徐々にその足元が揺らぎつつあります。
(その話はまた別の機会に書くとして。)
ただ、Office自体が揺らいだとしても、MicrosoftはGoogleとは違い、
Dynamicsという基幹システムをもっています。
通常業務と基幹システムの親和性は非常に高いと思うので、
こちらに展開していくことで、さらなる発展が望めそうです。

一方で、GoogleはBigQueryという強力なソリューションも持っています。
BigQuery自体はデータ分析のツールになりますが
これも通常業務と非常に親和性が高いツールになります。
どんなデータも分析するためには、日々のデータの蓄積が必要です。
その溜まったものをおなじGoogleという枠の中で分析できる
というのは非常に強いメリットです。

といったようにどちらの会社も発展の方向性は多少違っても、グループウェアのその先に非常に大きな仕組みが控えていたりするので、グループウェア自体も少しずつそこを意識して発展をし続けているように思えます。

ITの世界は動きが変わるたびに新しいワードが次々と浮かんでは消えしていくので
そのうちグループウェアというワード自体が陳腐化して、別の新しい表現がされるかもしれませんね。

ちなみに個人的にはGWSの方が使いやすいかなぁと思っています。
その理由はまた別の記事で。

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