プロジェクトを構成する人たち
プロジェクトを構成する人たちをちょっとまとめてみました。
と言っても、会社ごとにそれぞれの立場の人が担う役割というのは
違ったりするので、あくまで一例としてになりますが、
このブログの記事内ではこういう前提で捉えているという風に考えてもらえればと思います。
プロジェクトオーナー | 開発されるシステムの持ち主となる人です。 主管部門の部長等が任命されることが多いです。 (例えば経理システムだと、経理部長とか) 作ろうとしているシステムそのものに意思入れをする人と言い換えることもできます。 | ||||||||
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プロジェクトマネージャ (PM) | プロジェクトを進める上での障害や承認事項について 諸々の決定権を持つ人 IT部門の部長が務めることが多いです。 よくある「決めの問題」という所を決める人。 プロジェクトでは、良し悪しだけで判断できず、「好み」とか「政治的な理由」でないと判断できないような事柄がちょくちょく発生します。そういった問題に対して調整、決定を下します。 | ||||||||
プロジェクトリーダー (PL) | プロジェクトを成功させる為の具体的な管理作業を行う人 プロジェクトのフェーズごとに現れるリスクを検知して、その解決手段を講じたり、ステークホルダーといわれる関係者(つまり偉い人)に対してPMが説明するための資料を準備したり、報告するべきこと、しなくていいこと、しない方がいいことを取捨選択したりします。 | ||||||||
メンバー | プロジェクトにおいて、手を動かす人。 要件定義をしたり、設計をしたりします。 以下のような構成になることが多いです。
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という感じです。
他にもよくあるケースとして、1次請けの会社がプロジェクトリーダーを立てることも多いです。ただ、この場合のプロジェクトリーダーはあくまで発注側のプロジェクトリーダーの補佐という立ち位置になることが多いので、概ね上記のような構成になっていると考えて齟齬はないと思います。
ここからメンバーと記載した部分について、少し掘り下げていきます。
いわゆる多重下請け構造になっているといわれる部分ですね。
まず、システムのプロジェクトが立ち上がるとします。
規模は5億円ぐらいと仮定したとして、
発注側の企業は、いくつかのシステム開発会社やコンサルティングファームなどから
相見積もりをとって、その内容と金額の妥当性を検討して、発注先を決めます。
ここが1次請けになります。
次に1次請けの企業がどうするかというと、
一緒にこのプロジェクトをやってくれる仲間を募ります。もともと付き合いの深い会社に声をかけることが大半ですが、協力会社も含めて、自分たちに知見がない分野のプロジェクトだった場合、その分野に強い会社に声をかけることもあります。
そしてそれをうけて2次請けの企業は
自社のメンバーで賄える規模であればいいのですが
他の企業からも案件を受けていたりして、一時的に人が足りなかったりすることもあるのでそういう場合は、関係のある会社に声をかけて、人員を補強したりします。
2次請けの企業から声をかけられた3次請けの企業は
依頼に見合った人的リソースを提供する
となるのですが、さすがにここからさらに下に出すというのはあまり聞いたことがないです。
大体3次請けぐらいまでだと思います。
結果的に関連する会社の数は
1次請けに対して、複数の2次請け、さらにその複数の2次請けに対して複数の3次請けが参加することになるので、参加している企業名を並べるとそれなりの数になることが多いです。
またここに加えて、フリーランスの技術者や、派遣の人とかも入ってきたりするので
どこに所属している人なのか?っていうのがすごく見えにくくなったりします。
めちゃめちゃ頼もしいメンバーなので、てっきり1次請けの会社の人かと思ったら、2次請けの会社の人だったりとか、よくあります(笑)
こんな感じでシステムのプロジェクトは関係者もその人間関係もどんどんが膨らんでいくので、それに比例して、諸々を管理するプロジェクトリーダーが頭を悩ませる要素も増えていきます。結果、プロジェクト管理が難しくなるという流れにつながります。
実際、自社で部下を持っている人はわかると思いますが
身内の部下だけでも大変なのに、そこに
立場も違う、役割も違う、そもそも目的も違う
っていう人達が集まってきているグループを管理しないといけないとなると
かなり気が重くなると思います。
ITプロジェクトの成功率が低いといわれる理由はこういう所にもあるのかも知れませんね。
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