社内SEってどういう人?社内SEの立場で考える

 過去に幾度も語られた題材だと思いますが

IoTだ、DXだ、という言葉が飛び交っている昨今、
いまだかつてないほどに、その価値が高まる
もしくは高付加価値を求められるポジションになってきていると思うので
改めて、社内SEという立場から考える、社内SEってどういう事する人なの?
という点についてざっくり書いてみます。

まず社内SEは読んで字のごとく、
社内のシステムを開発、導入したり、保守運用する人
です。

これについては、どなたも異論はないと思いますが、
問題はこの「社内のシステム」ですね。
一昔前ならいざ知らず、社内のシステムと一言で言っても
その種類は多岐にわたります。

大枠でも
基幹システム(会計システムとか生産管理システムとか)
業務システム(営業支援システムとか、ビッグデータとか)
業務支援システム(ワークフローシステムとかグループウェアとか)
に分類され、

さらにそれぞれの製品群がすごい数になっています。
基幹システム(SAP、Dynamics365、OBIC7、NetSuite等々)
業務システム(BigQuery、AnalyticsCloud、セールスフォース等々)
業務支援システム(Gsuite、Office、kintone、slack、chatwork等々

ちょっと粒感がバラバラですが、体系立てて整理するとそれだけで
とんでもなく時間がかかるので、そのあたりは容赦してもらうとして
何が言いたいかというと、製品というレベルで数え始めるとキリがないほど
社内システムって数が増えているんです。
それはつまり、過去に比べて

社内の業務のいたるところにITが浸透している

ということですね

それが社内SEという立場において、どういう影響があるかというと
上に書いた通り、社内SEは
社内のシステムを開発、導入したり、保守運用する人
なので、以前に比べ、その守備範囲は極限まで拡大され、
結果的に、
社内の全業務について精通していなくてはいけない。
少なくとも相手の言っていることがわかるレベルには業務を理解している
ということになります。
(もちろんこれは一人の社内SEに求められている
というよりもシステム部門全体としてという話です。)

・・・・・これって異常にハードルが高いと思いませんか?

冷静に考えてみてください。
会社の全業務について理解している部門なんで今までありました?
社内SEじゃなければこんなこと求められないですよね?
人事の人が生産管理のことなんか知らなくていいし
営業の人が原料購買のことなんか考えてないと思います。
ところがこれが社内SE、例えば基幹システム導入する人とかになると
「いやー、購買のこと考えないで生産管理のシステム作っちゃいました。」
なんて言おうものなら、「お前の目玉はどこについてるんだ?」レベルで激怒されます(笑)

しかも社内SEからすれば、購買も営業も人事も生産管理も本業ではないわけです。
なのに、状況によっては人事部よりも人事のことを知ってなくては務まらない
なんてケースは実際にあります。

一方で業務部門はシステムの事は、「とりあえずシステム部門に聞けばいい」というスタンスです。
社内SEをやっている人の中には
「さすがにその質問までシステム部門が答えられたら、貴方いらなくないですか?」
というレベルで業務に突っ込んだ質問を受けたことがある人もいると思います。

いまや社内SEは

・社内のシステムを開発、導入したり、保守運用する人
だけではなく、これに加え
・社内の業務を横串で見れる唯一の部門の人
・会社というレベルでの全体最適を考えられる人
・業務改善を客観的な立場で行える人

つまり社内SEではなく、社内コンサルと言っていい人達であることを求められています。

これが現状の社内SEの立場なのですが、
これって社内の他の部門の人どころか、社内SE自身も理解できている人っていますか?
案外、理解されてもいないし、自覚している人もいないんじゃないか?
と思っています。

いつのまにかそんな立場に置かれてしまった社内SEって
どういう能力が必要なの?
どうやってキャリアを積み上げていけばいいの?
という話題は別の記事で書いてみたいと思います。

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