社内SEに必要な能力:コミュニケーション能力

社内コンサルとしての働きが求められる社内SEに必要な能力は多岐にわたります。

その中でも、もっとも重要な能力はコミュニケーション能力です

一昔前は、社内でも
なんだかよくわからないことをやっているマニアックな集団
で済んでいたのに、徐々に経営側の方でも
・ITを使えば抜本的な社内の問題解決ができるかも
・ITのことを「よく、わからない」ではすまない時代なのかも
ということに気が付き始めた為、
社内SEに
・対外的にも対内的にも問題解決の為の活動をしてもらいたい
と思い始めてきました。
こうなると社内SEは「職人」という殻の中に閉じこもることは許されず、
様々な人と折衝を始めなくてはいけません。

社内SEが問題解決活動して人と折衝をしないといけないシーンは様々ですが
例えば

・新しいシステムを導入するために現場に業務要件をヒアリングする
・システムの更新時期が迫ってきたので、経営陣に必要性を説明して
予算を獲得する

などが代表的なところです。

この場合、社内SEがコミュニケーションをとる相手は
現場で動く人(営業、工場、フロント等)予算管理者(中間管理職)、経営層
などですね。

こういった人たちとコミュニケーションをとるときに私が特に大事だと思っている能力は

①相手の警戒心を解く物腰、態度
②IT用語ではなく相手の言葉でわかりやすく説明できる言葉の能力

この二つです。
社内SEが社内コンサルとしての役割を求められてきている一方で
周りの社内SEを見る目線は変わっていません。
相変わらず
「なんだかよくわからないことをやっているマニアックな集団」
のままです。

なので、相手からすると
「なんか気難しい、よくわからない言葉を言ってくる人間が話しかけてきた」
というのが第1印象になってしまいます。
たまーーーーーーーーーーに
「あ、システムの人だ。なんか難しいことがわかってる人だから下手に出ておこう」
と思ってくれる人もいますが、これはごく少数だと思います。

なので、まずは相手の警戒心を解くことから始めなくてはいけません。
職人のように、いきなり気難しそうな顔で現れたり、
いかにもコミュニケーションとるの下手ですといわんばかりに目を合わさない
とかはもってのほかですね。
今から仲良くならないといけない相手にいきなり警戒心を抱かせる行動をとることが
その後の活動にいかにマイナスかは説明するまでもないと思います。

また、言葉についてもIT用語を連発するのも当然NGです。
というか、個人的に社内SEがシステム屋さん以外と話すときに
IT用語を使う必要があるシーンは皆無だと思っています。
「どうしてもその言葉でしか説明できない」なんてシーンは極々々々限られたシーンだと思いますし、そのシーンが多い人はおそらく、その用語の意味を理解できていないのだと思います。

例えば「ERP」という言葉を使った際に
代表取締役に「ERPって何?俺よくわからないんだけど」と言われたときにどうしたらいいでしょうか。
「はぁ、そんなこともわからないんですか?」
って言ったら会議室で事件が起きますね。
かと言って
「ERPはERPです。そうとしか説明できません。」
などというわけにもいかないので、なんとか相手のわかる言葉を駆使して
説明しようとするはずです。
そういう流れになることがわかっているのに、
最初からできない、やろうとしてない=本当は自分も理解できていない
のだと思います。

つまり、常に相手にわかる言葉で会話をするスタンスで臨まなくては
円滑なコミュニケーションは取れないということです。

システム屋はロジックで動く
これは正解ですし、私もそうあるべきだと思います。
にも拘わらず、

わざわざ相手が理解できない言葉で説明し、
それによるコミュニケーションロスを発生させ、
今後の関係性を悪化させる

というような行動をとることは、およそ論理的ではないと思います。
しかし、実態としてこれらができていないシステム屋さんは大変多いです。
これは社内SEに限らず、コンサルと呼ばれている人も然りです。

仕事を効率的にロジカルに進めたければ
・回り道をしたくないから、俺の話を理解しろ
という行動が、如何に遠回りをしているか
それが理解できているかいないかが
よい社内SEとそうでない人の第1の分岐点だと思います。

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