プロジェクトリーダーに向いている人

私の経験では優秀なプロジェクトリーダー(以下、PL)は大きく分けて2種類いると思います。

【カリスマ型】
秀でた能力で、プロジェクトをぐいぐい引っ張っていくタイプ
【調和型】
できるだけ周りのメンバーと調和しながら、着実に進捗していくタイプ

それぞれにメリットデメリットというか特性があります。

カリスマ型の
メリットは
予定納期内にプロジェクトが完了する確率が高い
リーダーのスペックにつられて、今まで隠れていた実力者が表に出てくる。もしくは、頭角を現す
デメリットは
リーダーの能力(求める成果)にメンバーがついていけず、脱落者が出る。最悪、メンバーの能力が低すぎると脱落者が多すぎて、プロジェクトが崩壊する。
かろうじてついていけるというレベルでも、自身の能力にコンプレックスを抱いてしまう可能性が高い。
チーム内に摩擦を生みやすい

調和型の
メリットは
メンバー脱落者が少なく、プロジェクトの成功体験を多くの人間が享受できる。
デメリットは
メンバーフォローの為、リスケが多くなる傾向がある。
前者よりもプロジェクトリーダーの負荷が高くなる傾向がある。

どちらを良しとするかは会社の文化によったりするので、一概に言えませんが
現在プロジェクトを任せているPLがどちらのタイプか?
という事を理解した上で、プロジェクトオーナーやプロジェクトマネージャーが接するというのは非常に大事です。
見当違いな接し方をすると、無用な負担をPLにかけることになり、最悪PLがつぶれて、プロジェクト失敗となりうるので気を付けましょう。

さて、優秀なPLは大きく分けると2タイプと書きましたが
その前にそもそもPLに向いている人というのはこんなタイプです。
・責任を負うことをやりがいと感じられる。
・面倒事を解決することを煩わしいと感じない
・人に指図されるよりも、自分で意思入れをしたい
・人とコミュニケーションを取ることを煩わしいと思わない

その上で、最初に述べた2タイプのPLに向いている人は
もう少し細かくなって、カリスマ型の場合
・周囲の雑音が気にならない(気にしたくない)
・気にしないといけない相手にだけ集中できる
・大事の前の小事をドライに切り捨てられる
・あらゆる意味でフラットに人を評価できる(外部・内部・ベテラン・新人問わず)

調和型の場合
・相手を取り巻く環境を無視できない(スキル、経験、置かれた状況など)
・気にしなくていい相手も、一応気にする(気になる)
・突出した一人よりもチームとしての力が大事だと思っている
・納期後(運用保守)の事を考えながら、仕事をする

こんな特性が挙げられると思います。
もちろん、優秀なプロジェクトリーダーである為には
こういった性向的な話以外に、スキルや経験などが大事になりますが
プロジェクトリーダーというのは、関係者の多いプロジェクトの舵取りをしないといけないので、こういった向き不向きといった性向的な適性も非常に重要です。

めちゃめちゃ喋りが上手だけど、極度のあがり症という人が漫才をできないように
経験と資格があっても、性向的に向いていない人はプロジェクト管理はできません。

どの会社もプロジェクトリーダー不足と嘆くのは
おそらくこういう所だろうと思います。

そもそも経験を積ます機会も少ない上に、性格的にもマッチしている人間をそこにアサインするという事が更に難しくしているわけです。
「こいつ、PL向きの性格してるな」
なんてことを見抜くのもそもそも難しいですしね。

なので、この記事ではプロジェクトリーダーに向いている人、
優秀なプロジェクトリーダーはこういうタイプ
という事を性向的な側面で書いてみましたが、
これを知ったからといって、じゃあ「あいつを今度PLとして育てよう」と動き出すのは難しいと思います。

システムエンジニアという、どちらかと灰汁の濃い人間が多い人種の中から
上記のようなタイプを見つけ出すことも難しいですし
そもそも部下の性格をそこまでちゃんと掴めているか?
という事にも疑問符がついてしまいます。

メンバーとして優秀な人もPLにアサインしてしまったが為につぶれてしまう
という事も往々にしてあるので、今のポジションで活躍できている人間を
わざわざリスクをしょわせてPLとして育てるか?
という事も二の足を踏ませます。

どうやったらPL向きの人間を探せるか?
また、いたとしてどうやってその人間を育てるか?
についてはまだ明確な答えは私も持っていませんが、
もし自分なりの答えが出たら、記事として書いてみようと思います。

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